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プリザーブドフラワーの作り方!アレンジや知っておくべきコツをご紹介!

プリザーブドフラワーの作り方
digimake

花が美しく咲く姿を長く楽しめるプリザーブドフラワー。自分で作ってみたいと思っている方も多いのではないでしょうか。プリザーブドフラワーは自分で作ることも可能です。好きな花のプリザーブドフラワーを作って、自宅のインテリアにしたり、プレゼントしたりしてはいかがでしょうか。

この記事では、プリザーブドフラワーの基本的な作り方を解説します。プリザーブドフラワーを作るときの注意点や、アレンジする際に知っておきたいワイヤリングのテクニックもご紹介しますので、プリザーブドフラワーに興味がある方は、ぜひ参考にしてください。

プリザーブドフラワーを作るのに必要な道具

プリザーブドフラワーを作るのに必要な道具

プリザーブドフラワーは、花の水分を抜いた後に着色・保湿液で加工して作ります。プリザーブドフラワーを作るための専用の液も販売されていますが、ドラッグストアで手軽に購入できるものを代用することも可能です。プリザーブドフラワーを作るのに必要な道具には、次のようなものがあります。

  • 消毒用エタノール…市販の「プリザーブドフラワーA液」の代用品です。花の脱水・脱色に使います。
  • 精製グリセリン…市販の「プリザーブドフラワーB液」の代用品です。花の着色・保湿(潤滑)に使います。
  • インク…花の着色に使います。万年筆用の補充インクやプリンターのインクなどを使えます。
  • ピンセット…花を溶液に浸すときなどに使用します。
  • フタ付きの密閉容器…溶液に花を浸けておくときに使います。花を完全に浸せる大きさのものを用意しましょう。
  • アルミホイル…溶液に花が完全に浸かるように、落とし蓋にして使います。
  • 乾燥剤…花を乾燥させるために使います。食品に入っているシリカゲルなどを用意しておきましょう。
  • ゴム手袋…手への着色を防ぐため。使い捨てのポリ手袋でもかまいません。
  • 新聞紙…作業場所が汚れないように敷いておきます。
  • キッチンペーパー…着色液から取り出して拭き取るときに使用します。

プリザーブドフラワー作りの注意点

プリザーブドフラワー作りの注意点

プリザーブドフラワー作りには、以下の注意点があります。

  • 花の種類によってはプリザーブドフラワーにできない
  • 着色が上手くいかないことがある
  • プリザーブドフラワーの扱いは特に注意が必要

それぞれについて詳しく解説します。

花の種類によってはプリザーブドフラワーにできない

プリザーブドフラワーは加工するため、花びらが薄い花は向いていません。また、大きすぎる花はまんべんなく溶液に浸けるのが難しいため、慣れていない人には難易度が高いでしょう。プリザーブドフラワーに向いていない花には、桜・梅・コスモス・ユリなどが挙げられます。できるだけプリザーブドフラワーに向いている花びらが厚い花を選びましょう。

着色が上手くいかないことがある

プリザーブドフラワーに向いていない花を選んだときや、花に液が満遍なく浸透しないなど加工の工程でミスがあったときは、思い通りの色に着色できないこともあります。想定していた色にならなかったからといって、花びらに直接色をつけるのは避けておきましょう。

プリザーブドフラワーの扱いは特に注意!

プリザーブドフラワーを作るときは、扱い方によっては加工途中でひび割れが生じることがあります。プリザーブドフラワーは繊細なので、扱い方は特に注意が必要です。また、鮮度の低い花で作ったときもひび割れやすいので、注意しておきましょう。

プリザーブドフラワーの基本的な作り方

プリザーブドフラワーの基本的な作り方

ここからは、プリザーブドフラワーの基本的な作り方を解説します。作り方の手順は以下の通りです。

  1. 花を用意
  2. 脱色
  3. 着色
  4. 乾燥

それぞれの工程でおこなうことを詳しく解説します。

①花を用意

プリザーブドフラワーに向いている花は、花びらが厚くてバラバラと散りにくい花です。鮮度が重要なので、満開の花ではなく6~7分咲きの咲ききっていない花を用意しましょう。満開の花で作り始めると、途中で枯れてしまう可能性があります。

プリザーブドフラワーには向き不向きがあるので、向いている花を使った方が成功しやすいです。プリザーブドフラワーに向いている花には、以下のような種類が挙げられます。

  • バラ
  • カーネーション
  • ガーベラ
  • チューリップ
  • アジサイ
  • ひまわり(小さめ)

プリザーブドフラワーに向いている花の中から鮮度が高い花を準備したら、茎を水に浸けた状態で、茎を2~3センチ残して斜めに切ります。水に挿して30分ほど放置し、十分に水を吸わせておきましょう。

②脱色

まずは花の水分と色を抜く作業をおこないます。脱水・脱色作業をおこなうと花に含まれるポリフェノールやセルロースを抽出できるため、プリザーブドフラワーは長く美しさをキープできます。脱色する手順は次の通りです。

  1. 容器に消毒エタノールを入れ、花を完全に浸します
  2. 容器を軽く振って空気を抜きます
  3. 花が浮くときは、アルミホイルをかぶせて落とし蓋にします
  4. 蓋をして1日放置します

花の種類や大きさ、色の濃さによって脱色スピードが異なるため、様子を見ながら作業してください。

③着色

脱色の次は着色します。着色にはグリセリンと着色料を使います。グリセリンは保湿剤の役割があり、脱水した花がグリセリンを吸い上げると生花のような質感と鮮やかな色合いを楽しめます。着色の手順は次の通りです。

  1. グリセリンと水を2:1の割合にした液を作ります
  2. ①の液に着色料を数滴加えます
  3. 浸透性を高めるため、②の液を電子レンジで35度くらいに温めます
  4. 茎を溶液に浸からせます
  5. 花が溶液を吸い上げるので、日の当たらない場所に1日置いておきます
  6. 好みの色になれば、溶液から引き上げて水分を拭き取ります

④乾燥

着色がすんだら、次は乾燥させます。シリカゲルなどの乾燥剤を入れた容器に花をまっすぐ上に向けた状態で2日ほど入れておきましょう。乾燥させるときも直射日光が当たらない場所に置いておいてください。ドライヤーの風で乾燥させるとひび割れや欠けの原因になるため、自然乾燥させましょう。

プリザーブドフラワーのアレンジの例

プリザーブドフラワーのアレンジの例

プリザーブドフラワーを作ったら、次はアレンジしていきましょう。プリザーブドフラワーのアレンジ例をご紹介します。

プレゼント用にフラワーボックスにする

渡しやすさや飾りやすさから、プレゼントにはフラワーボックスが喜ばれます。まずは主役の花やテーマカラーを決め、底にフローラルフォームを敷いて花を挿していきましょう。プリザーブドフラワーは繊細なので、ボックスに詰めるときに壊さないように注意しておきましょう。

  1. プリザーブドフラワーにワイヤーをつける
  2. ボックスにフローラルフォームを貼り付ける
  3. ワイヤーを箱の高さに合わせてカットする
  4. プリザーブドフラワーをフローラルフォームに挿していく

花を増やして大きなプリザーブドフラワーを作る

複数の花をプリザーブド加工して、プリザーブドフラワーをたくさん使った大きなブーケを作るのもおすすめです。色合わせは赤と濃いピンクなど同系色だと失敗がありません。また、ピンクと紫、オレンジと黄色などカラーチャートで隣同士の色を使うのも、まとまりが出てきれいです。基本のドーム型のアレンジ方法をご紹介します。

  1. プリザーブドフラワーにワイヤーとテーピングをおこないます
  2. 器にフローラルフォームを敷きます
  3. 器の中心から前後左右にプリザーブドフラワーを同じ長さで等間隔に挿していきます

プリザーブドフラワーのアレンジテクニック

プリザーブドフラワーのアレンジテクニック

プリザーブドフラワーには茎がありません。そのため、プリザーブドフラワーのアレンジでは、茎部分を表現するのにワイヤリングというテクニックを使います。ワイヤリングはプリザーブドフラワーのアレンジに必須の技術なので、自分でプリザーブドフラワーのアレンジに挑戦したい方は、覚えておきましょう。

まずはワイヤリングに使うワイヤーについて説明します。プリザーブドフラワーのワイヤーには「裸ワイヤー」と「地巻きワイヤー」があります。裸ワイヤーとは紙が巻かれていないワイヤーのことで、#14~30までの太さがあります。

一方、地巻きワイヤーは裸ワイヤーにホワイト・グリーン・ブラウンの紙が巻かれたものです。サイズは#18~30までで、色は花材に合わせて選びます。ワイヤーをカットするときは、斜めにカットすると先端が尖るので作業しやすくなります。

ワイヤリングの主な方法には、以下のものがあります。

  • クロスメソッド
  • ツイスティングメソッド
  • ピアスメソッド
  • フックメソッド
  • ルーピングメソッド
  • インサーションメソッド
  • ソーイングメソッド

それぞれの技術を詳しく解説します。

クロスメソッド

クロスメソッドとは、大きめのバラやカーネーションなどに使うテクニックで、ワイヤーを2本使います。

  1. ワイヤーを花の付け根の膨らんでいる部分に刺します
  2. ワイヤーをもう1本使って十字になるように刺します
  3. ワイヤーを茎に沿うように下に下げます
  4. フローラルテープを引っ張って粘着力を増します
  5. フローラルテープを茎の上から2~3回巻き付け、斜め下に巻いていきます
 

ツイスティングメソッド

ツイスティングメソッドは、アジサイなど小さな花の茎を束ねたいときに使うテクニックです。

  1. ワイヤーを左右の長さが異なるU字にします
  2. 長さが短い方をフックのようにして茎の間に引っ掛けます(茎に添わせてもいいです)
  3. 長い方のワイヤーを茎とフックに3回程度巻き付けてから茎に沿って下ろします

ピアスメソッド

ピアスメソッドは、一本のワイヤーを使うテクニックです。バラやトルコキキョウなどに使います。小さめの花のときは24番のワイヤー、大きめの花のときは22番のワイヤーを選びましょう。

  1. 花の下のふくらみにワイヤーを刺します
  2. 茎に添わせるように下向きに折り曲げます
  3. フローラルテープを引っ張って粘着力を増します
  4. フローラルテープを茎の上から1回巻き付け、斜め下に巻いていきます

フックメソッド

フックとはカギのことで、ワイヤーでカギを作って花に挿す技法です。ガーベラやダリアなどに使うことが多く、華奢な茎や、茎がほとんどない花に使えます。大きくて重みのある花や硬い花には24番のワイヤー、小さくて軽い花には26番のワイヤーを使用します。

  1. ワイヤーの先端を鋭利にカットし、反対側は1センチ程度カギ状(フック)に曲げます。
  2. 鋭利にカットした側を花の中央から茎に向けて貫通させます
  3. フックの部分が止まるまで下に引き下ろします

フックの部分ができるだけ見えない方がいいですが、引っ張りすぎると下から抜けてしまうため注意しましょう。

ルーピングメソッド

ルーピングメソッドとはフックメソッドと似た手法で、主に蘭やフリージアなどに使います。

  1. ワイヤーをU字に曲げます
  2. 花の中央から裏側へ向けてワイヤーを刺します
  3. ゆっくり引くとU字型の部分で固定されます

インソーションメソッド

インソーションメソッドとは、ワイヤーを茎の下から花の下まで挿し込む方法です。茎をそのまま生かすことができて、曲げたり形を作ったりできます。インソーションメソッドは、茎に空洞があるガーベラやスイートピー、茎がやわらかいカラーなどに向いています。

ソーイングメソッド

ソーイングメソッドとは、葉の葉脈をワイヤーで縫う技法です。

  1. 葉を裏返しにします
  2. 中心よりやや下あたりの中央の葉脈をワイヤーでひと縫いします
  3. ワイヤーを中央まで通します
  4. 縫い目を親指で押さえ、もう片方の親指と人差し指でワイヤーの両端を下におろします
  5. 縫い目を押さえたまま、反対の手で片側のワイヤーを持ち、茎ともう片側のワイヤーを一緒に2~3回巻き付けます

自分で作るのが難しい場合は購入も検討しよう

自分で作るのが難しい場合は購入も検討しよう

プリザーブドフラワーは自分でも作れます。身近な材料を利用して作れるので、好きな花のプリザーブドフラワー作りに挑戦してみてはいかがでしょうか。

しかし、プリザーブドフラワーは繊細なので、加工するときは細心の注意を払う必要があります。自分で作れるといっても市販のものと同じクオリティのものを作るのは困難なので、難しいと感じたら、購入の検討をおすすめします。

AMOROSA MODERNOでは高級感のある華やかなプリザーブドフラワーを販売しております。気になる方はぜひ一度ご覧ください。

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プリザーブドフラワーを自由自在にアレンジ!

プリザーブドフラワーを自由自在にアレンジ!

この記事では、プリザーブドフラワーの作り方やアレンジに必須のワイヤリングの方法をご紹介しました。ワイヤリングはプリザーブドフラワーをアレンジするときに必ず使うテクニックです。マスターすれば、プリザーブドフラワーを自由自在にアレンジできるため、これからプリザーブドフラワーを作りたい方は、ぜひ覚えてみてください。

プリザーブドフラワーを作ると好きな花のアレンジを部屋に飾って長期間楽しめます。ボックスフラワーやブーケを作ってプレゼントしても喜ばれるでしょう。ぜひプリザーブドフラワーを作ってみてください。

完成済みのプリザーブドフラワーが欲しい場合には、ショップで購入することもおすすめです。

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