お手入れ方法・飾り方

生花をプリザーブドフラワーにする作り方とプレゼントする際のポイント

生花からプリザーブドフラワー
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花の美しさを長く楽しめるプリザーブドフラワー。制作に手間がかかるため、生花より価格が高いですが、自分で作ることも可能です。手軽に手に入る道具や材料で作れるので、好きな花のプリザーブドフラワーを自分で作ってみてはいかがでしょうか。

この記事では、生花をプリザーブドフラワーにする作り方と、花をプレゼントする際のポイントを解説します。生花とプリザーブドフラワーのどちらをプレゼントするか迷うときは参考にしてください。

生花とプリザーブドフラワーの違いは?

生花とプリザーブドフラワーの違いは?

生花とは自然な花のことで、美しい色やみずみずしい質感、香りが特徴です。一方、生花の花束やアレンジメントは日持ちしないことがデメリットです。日持ちは環境や花の種類によって異なりますが、寒い季節は10日程度、暑い季節は1週間も持たないことがあります。

プリザーブドフラワーとは、「保存された花」を意味します。ドライフラワーとは違い、色鮮やかでみずみずしくやわらかいことが特徴です。製造に手間がかかるため、生花に比べて高価ですが、水やりの必要がなく、長期間きれいな状態を楽しめます。

生花からプリザーブドフラワーを作るための道具

生花からプリザーブドフラワーを作るための道具

道具を揃えたら、プリザーブドフラワーを自分で作ることも可能です。市販品のようなクオリティに仕上げるのは至難の業ですが、自分で作ったプリザーブドフラワーは、愛着が持てるでしょう。プリザーブドフラワーを自作してみたい方は、次の道具を準備してください。

  • はさみ
  • ピンセット
  • アルミホイル
  • 密閉できる容器
  • 新聞紙
  • ゴム手袋(使い捨てのポリ手袋でも可)

また、加工に必要な材料には次のものがあります。

  • 脱水・脱色剤…プリザーブドフラワー専用のものがありますが、消毒用エタノールでも可能
  • 保存液…プリザーブドフラワー専用のものがありますが、精製グリセリンでも可能
  • 染色液…万年筆用のインク、プリンター用の補充インクなど
  • 乾燥台…網など
  • 乾燥剤…シリカゲルなど

生花をプリザーブドフラワーにする作り方

生花をプリザーブドフラワーにする作り方

ここからは、生花をプリザーブドフラワーにする作り方をご紹介します。プリザーブドフラワーは次の手順で作ります。

  1. 花選び
  2. 花の脱色
  3. 花への着色
  4. 室内乾燥
  5. 花の手入れ

今回は、消毒用エタノール、精製グリセリンを使った作り方を解説します。

作り方①花選び

まずはプリザーブドフラワーにする花を選びましょう。プリザーブドフラワーには、向いている花と向いていない花があります。プリザーブドフラワーに向いているのは、花びらが厚く、バラバラと散りにくい花です。花びらが薄い花や少ない花は避けておきましょう。また、大きな花は難易度が高いため、大きすぎない花がおすすめです。

花の種類が決まったら、新鮮で6〜7分咲きの花を選びましょう。満開の花はすぐに枯れてしまい、花びらが途中でバラバラになる可能性があります。また、元気がない花は加工時に溶液を吸い上げる力が弱いため、できるだけ新鮮な花を選ぶことがポイントです。

プリザーブドフラワーに向いている花を挙げてみます。

  • バラ
  • アジサイ
  • カーネーション
  • ピンポンマム
  • ガーベラ

初めてプリザーブドフラワーを作る方には、成功しやすい小さめのバラがおすすめです。一方、プリザーブドフラワーに向いていない花には、桜・コスモス・スイートピーなどがあります。散りやすい花や花びらが薄い花は途中で壊れやすいので注意しておきましょう。

作り方②花の脱色

まずは花の脱色を行いますが、その前に水切りしましょう。花に元気がないと保存液や着色液を十分に吸えないため、元気な状態で加工できるように水を吸わせます。アレンジに使えるよう茎は2〜3センチ残して、鋭利な刃物で斜めにカットし、30分ほど水を吸わせましょう。

次に、用意した容器に消毒用エタノールを入れ、花を完全に浸します。このとき気泡が入ると脱色にムラが出るため、容器を軽く振って空気を抜きます。花が浮いてくるときは、アルミホイルを落とし蓋にして沈めましょう。それから蓋をして密閉し、丸1日置いておきます。

作り方③花への着色

脱色が終われば、次は着色です。グリセリンは保湿剤の役割があり、脱水した花がグリセリンを吸い上げると生花のような質感を長期間保ちます。

まず、グリセリン:水=2:1で作った液に着色料(インクなど)を数滴入れましょう。電子レンジで35度程度に温めると、着色料の浸透性が高まります。花の茎を溶液につけると、花が自分の力で吸い上げて徐々に染まっていきます。直射日光の当たらない場所に1日置いて様子を見ましょう。

作り方④室内乾燥

花が染まったら室内で乾燥させます。乾燥剤を入れた容器に花を上向きにして置き、2日程度しっかり乾燥させましょう。

乾燥させるときは、直射日光やエアコンの風に当てないようにしてください。ドライヤーを使うと乾燥してひび割れをおこすため、自然乾燥させましょう。

作り方⑤花の手入れ

花が乾燥したら、最後に花の形を整えて完成です。花が破損しないように注意して整えましょう。

生花からプリザーブドフラワーを作る際の注意点

生花からプリザーブドフラワーを作る際の注意点

生花からプリザーブドフラワーを作る際は、以下の注意点があります。

  • 花の鮮度や種類によっては加工できない
  • 思い通りの色にならない可能性がある
  • 花の手入れで壊れてしまう可能性がある

一つずつ詳しく確認していきましょう。

花の鮮度や種類によっては加工できない

プリザーブドフラワーは脱色した後、花の吸い上げる力を利用して染色します。鮮度が低く元気がない花は吸い上げる力が弱いため、着色料を十分に吸えません。

また、花びらが薄い花や少ない花は、加工中に破損したり、バラバラになってしまったりしやすいため、プリザーブドフラワーに向いていません。新鮮で6〜7分咲きの花びらが厚い花を選びましょう。

思い通りの色にならない可能性がある

花の状態や種類によっては着色料をうまく吸い上げられなくて、思い通りの色にならない可能性があります。また、脱水・脱色する際、液に浸かっていない部分があったり、気密性が低い容器を使用したりすると、色がまばらになってイメージ通りの色に着色できないことがあるので注意しておきましょう。

花の手入れで壊れてしまう可能性がある

プリザーブドフラワーはデリケートなので、鮮度のいい花を使用しても手入れの際に細心の注意で行わなければひび割れなどの破損が起こる可能性があります。取り扱いには十分注意しておきましょう。

プレゼントなら生花とプリザーブドフラワーどっちが良い?

プレゼントなら生花とプリザーブドフラワーどっちが良い?

プレゼントに花を贈るなら、生花とプリザーブドフラワーのどちらがいいか悩む方も多いのではないでしょうか。贈る状況によって異なるため、どちらが良いと一概に断言はできません。贈る用途やシチュエーション別にどちらがいいかご紹介します。

【用途別】プレゼント向きはどっち?

まずは用途別に生花とプリザーブドフラワーのどちらが良いか解説します。

インテリアとしての花を贈るならプリザーブドフラワー

インテリアに花を贈るなら、プリザーブドフラワーがおすすめです。生花は花の種類や季節にもよりますが、1週間前後しか持ちません。一方、プリザーブドフラワーは水やり不要で1〜2年持ちます。手間がかからないのにきれいな状態が長く楽しめるため、インテリアとして贈るならプリザーブドフラワーが適しています。

関係性の薄い人への単発のプレゼントなら生花

あまり親しくない人に花をプレゼントするときは、生花を選んだ方がよいでしょう。プリザーブドフラワーは保存環境にもよりますが、一般的には1〜2年持ちます。親しい人へのプレゼントであればプリザーブドフラワーがおすすめですが、関係性の薄い人へ単発でプレゼントを贈るのであれば、長く残らない生花の方が向いているでしょう。

花に詳しくない人へのプレゼントならプリザーブドフラワー

花に詳しくなく、普段あまり花を飾らないような人へのプレゼントは、プリザーブドフラワーがおすすめです。花に詳しくない人は、生花の花束を贈っても花瓶を持っていない可能性があります。また、毎日水を取り替えるのが面倒と思われるかもしれません。

プリザーブドフラワーは水やり不要です。むしろ水やりは厳禁なので、飾っておくだけで長く楽しめます。手間をかけずに花の美しさを楽しめるため、花に詳しくない人も喜んでくれるでしょう。

風水を意識している人へのプレゼントなら生花

風水においては、プリザーブドフラワーやドライフラワーを死んだ花とみなします。風水的にプリザーブドフラワーは良くないと考えられるため、風水を意識している人へは生花を贈った方が喜ばれます。

【シチュエーション別】プレゼント向きはどっち?

続いては、シチュエーション別に生花とプリザーブドフラワーのどちらが良いか解説します。

誕生日や記念日ならプリザーブドフラワー

誕生日や記念日に花を贈るなら、長く楽しめるプリザーブドフラワーがおすすめです。プリザーブドフラワーは一度色を抜いて染色するため、相手のイメージに合わせたアレンジも可能です。特別感があるギフトになるので、大切な日のプレゼントに適しています。

供花や仏花なら生花

プレゼントとは少し違いますが、供花や仏花には生花を選ぶのが無難です。お供え向けのプリザーブドフラワーもありますが、地域や宗教によってマナーが異なるため、プリザーブドフラワーはマナー違反と思われる可能性があるからです。

とくに祭壇用供花や、亡くなった方の枕元に飾る枕花、後飾り用供花は生花が一般的なので、プリザーブドフラワーは避けましょう。ただし、仏壇用の供花は水替えの必要もなく、長く飾れるのでプリザーブドフラワーを選ばれる方が増えています。

結婚祝いならプリザーブドフラワー

結婚祝いに贈るなら、プリザーブドフラワーがよいでしょう。プリザーブドフラワーは長持ちすることから「末長くお幸せに」の意味もあるため、結婚祝いにぴったりの贈り物です。お手入れしなくても新居を華やかに彩るインテリアになるため、新婚夫婦にきっと喜ばれるでしょう。

快気祝いや全快祝いなら生花

快気祝いや全快祝いには、「病を水に流す」という意味から、消耗品を贈るのがマナーとされています。花を贈るなら、長く楽しめるプリザーブドフラワーより、消えものの生花が適しています。

また、退院祝いを贈る場合もプリザーブドフラワーは避けて生花を贈る方がよいでしょう。プリザーブドフラワーは長持ちすることから、「病が長引く」という意味に思われてしまうことがあります。

開業祝いならプリザーブドフラワー

開業祝いや開店祝いの花を飾っておくのは1週間程度です。生花の場合は枯れてくるので1週間程度で片付けますが、プリザーブドフラワーを贈れば店内のインテリアとして長く飾ってもらえるでしょう。プリザーブドフラワーは香りがなく、花粉も飛ばないので飲食店の開業祝いにもおすすめです。

シチュエーションや用途を見極めてプリザーブドフラワーをプレゼントしよう!

シチュエーションや用途を見極めてプリザーブドフラワーをプレゼントしよう!

花のプレゼントを贈るときは、シチュエーションや用途を考慮して、プリザーブドフラワーにするか生花にするか決めましょう。親しい間柄の方や、長く楽しんでもらう用途で贈るときにプリザーブドフラワーはおすすめです。

一方、プリザーブドフラワーが喜ばれない場合や、マナー違反と受け止められるシチュエーションもあります。相手の好みや花を贈るシチュエーション、用途を見極めて、喜ばれるシーンでプリザーブドフラワーを送りましょう。

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